緩やかに朽ちてく僕の世界の片隅に

僕の中で紡がれた物語や思考や独り言がこぼれ落ちて霧散するまでの記録

12月に咲く櫻は気高く咲き誇る原種か品種改良された徒花か

櫻坂になってからの1stシングルで森田ひかるさん、藤吉夏鈴さん、山崎天さんの3人が楽曲ごとにセンターを務める事が発表になりました

正直驚いています
確かにずっと言ってきました
3人のいずれかが近い未来に主人公である平手友梨奈さんの後継者としてセンターに立つと

それは欅坂の魂と世界観を表現するに足るメンバーだと思ったからです
3人が揃ってフロントに立つ時、1期生が築いてきた欅坂を更に発展させ最上のパフォーマンスを観せてくれると思ったからです

しかし欅坂は櫻坂となり欅坂の世界観を踏襲するのかどうかは不明
改名して初のシングル
その状況の中でも森田ひかるさんのセンターは意外ではありませんね
黒い羊のセンター代理を唯一努めたり運営にも推されていたのが凄く伝わってきていましたし
新しいグループを見せるには最良の選択だったかと思います

なのにまさか藤吉夏鈴さんと山崎天さんまでセンターを務めるなんてね
嬉しいのはもちろん嬉しいですが単純に喜んで良いのか困惑しています

僕が好きだった欅坂の世界観を一番表現できると思っていた3人が選ばれたと言うことは櫻坂になっても世界観は踏襲されるのか
それとも全く新しい方向性の顔として3人は選ばれたのか

それは1stシングルのカップリングのみならず2ndシングルを聴いてみなければ答えはでませんね

1stシングル「Nobody's fault」を聴いた印象だけで言うならば、方向性や立ち位置を完全に捨て去るわけではないけれども世界観を継続してくれるとも思いにくいと言う感想でした

まず曲の雰囲気を変えてきたなと
個人的見解として
今までシングル曲は全曲「異質」に敢えて全振りしていたと感じています
よく言われる○○っぽい曲や、キャッチーな曲は無く、聴いたことのないイントロ、メロディで「これこそが欅坂」を演出していました
それがファンとして嬉しくもあり、好きな人は好き、嫌いな人は嫌いを色濃く隔てていました

それが今回は悪く言えば印象に残りづらい他のグループが歌っても問題なさそうな曲
良く言えば上述したキャッチーな曲でしょうか

良い悪いで言うなら全然良いです
ノリもよくカラオケでも歌いやすいのではないでしょうか
ただ、「サイレントマジョリティー」や「不協和音」「黒い羊」のような初めて聴いた時に鳥肌が立つようなインパクトは残念ながらありませんでした

そして歌詞はもっと違和感を覚えました
一見すると方向性は変えなかったように見えますが歌詞の口調が違う
今までは過激な内容でも辛辣な内容でも口調はとても丁寧な歌詞でした
それがまた独自の世界観の構築に一役買っていたわけですが、今回はちょっと口が悪い言葉が散見します

「自惚れてんじゃねえよ」
「曇ってるぜ」
「もう気づけ」
などなど

「僕」を主人公とした物語は一旦終わりを迎えているので、新しい物語として口調が変わるのは悪いと決めつけるのは時期尚早だとは自分でも思っています

ただ痛烈に違和感があって、その本質はどこからだろうと考えていた時、あるコメントを見て一気に思考が繋がりました

「48系の曲っぽいね」

曲も口調も初めて聴いてるのにどこか聴いたことがる気がしてしまう
それはアイドルっぽいのかもしれませんし、売れた曲に似ているなら売れそうだから良い事なのかもしれません

しかし、同じ秋元さんプロデュースの48系や坂道グループの中にあって、異質、異能、特質、どのグループも真似させない欅坂だけに課され許された世界観を全力で表現してきたはずが、その権利は櫻坂には与えられていないのではと感じてしまいました

1曲で何を分かった気になっているの?
そう言われるのも当然でしょう
でも1曲たりとも1度たりともそう思わせなかったのが欅坂だったのです

はっきり言って怖いです
表題曲のみならず、カップリング曲も同様の印象を感じてしまうのが

「世界には愛しかない」には「語るなら未来を…」が
「不協和音」には「エキセントリック」が
「風に吹かれても」には「避雷針」が
アンビバレント」には「Student Dance」「I'm out」が

表題曲と遜色ない世界観が構築された素晴らしい楽曲が今まで収録されていました

森田ひかるさん、藤吉夏鈴さん、山崎天さんがセンターを務める

それぞれがそれぞれの世界観が表現された素晴らしい楽曲であることを切に祈っています