仮想現実はすでに仮想じゃない
10年ほど前に友人に言われた愚痴を今でも覚えています
「遊びに誘ったらオンラインゲームで約束があるから無理って言われてさ
ゲーム優先とかありえなくない?もうあいつは誘わない!」
どちらの気持ちもよく分かるので答えに困りました
まだ家庭用ゲームはオフラインで一人ないし二人で遊ぶのがほとんどで、オンラインゲームが浸透していなかった頃です
オンラインゲームをやっている人とやっていない人で絶対超えられない認識の壁がありますよね
「モニターの向こう側には同じようにプレイヤー(人間)が居る」
オンラインゲーム、特にMMO(大規模多人数型オンライン)をやらない人からすれば「たかがゲーム」の認識は当然でしょう
相手はコンピュータであり、ただのゲーム機で、いつでも出来る事であり、そのゲームを優先されるのは面白くないでしょう
反対に、やっている人からすればプレイヤー同士なのだからゲーム内の約束を「たかがゲーム」と言わないのも同じく当然です
モニター越しとはいえ、相手がちゃんと居るわけで現実と何ら変わらないわけですから
でも当時、どちらも当然なのにお互いがお互いの主張を理解するのは無理だろうなと思いました
僕にとってこの話題を考察するなら、現実と仮想現実は等価でしょうか
どちらにも友人が居ますし、どっちのが優先とかはありませんね
ゲーム内の友人でモニター越しと言ってもskypeなどで普通に会話できますし、会う気になれば交通手段も色々あるのでいくらでも会えますからリアル友人と違いはありません
そのゲームを辞めてもTwitterやFacebookなどでそのまま繋がってますしね
ピーク時は毎日平均4時間はskypeしながら遊んでいたのでリアルの友人より明らかに話をしていました
リアルのしがらみが無い分、プライベートな悩みも仕事の愚痴も恋愛相談も何もかも気兼ねなく話せる存在だったと思います
あと地味に重要な点は顔が見えないってことですね
基本的に中の人は見えないのでその人を判断するのは動かすキャラクターと性格になります
キャラクターは所詮CGなので実質的には性格だけになります
そうなると中身がいくらイケメンや美少女でも性格悪いとモテないんですよね
むしろコミュニケーション手段がチャットとskypeの声質、喋り方だけなので性格が凄く出やすい気がします
気が合う人とはいくらでも話せますし、キャラは美少女なのでリアルも美少女なんだと脳内変換されます
信じるものは救われます(笑)
リアルに会いたいとかでなければ楽しんだ者勝ちですよ?
極論ネカマをしてる人だって最後までバラさなければOKです
なんて思考回路もやらない人からすれば理解不能なのでしょうね
あれから10年が経ち、家庭用ゲームもオンラインで繋ぐ仕様が増えました
少しは周りから見られる状況は変わったのかな?
オンラインゲームをコミュニケーションツールとして認識してもらうにはまだ早いでしょうかね
簡単にオンラインで楽しめるようになった分、他のプレイヤーをNPC程度にしか思っていない人も散見しますしね・・・・
世界中どこにいてもリアルタイムで一緒に遊べる事がどれだけ奇蹟的か
性別も年齢も知らない、でも信頼出来る誰かと体験を共有することがどれだけ嬉しいか
体感したからこそ言える
でも強要されたらきっと理解できない
自分の足で、自分の意思で、踏み入れたいと思う人には是非実感してほしいですね