緩やかに朽ちてく僕の世界の片隅に

僕の中で紡がれた物語や思考や独り言がこぼれ落ちて霧散するまでの記録

Innocent Cry


櫻坂46 『偶然の答え』

『THE LAST LIVE -DAY1 & DAY2-』届いていますがまだ観ていません
正直それどころじゃないです
藤吉夏鈴さんがセンターを務める『偶然の答え』のMVが公開されてからずっと食い入るように観続けています

先行してラジオで曲を聴いた時の第一印象は、まあ普通に良い曲でした
曲は耳障りの良いテンポで、歌詞もありふれた日常を描いたラブソングで、過不足無い感じで飽きが来なく何回も聴ける曲になりそうだなと

MVを観た第一印象はとんでもないモノが来たなと思いました
欅坂(櫻坂)は映像ありきな曲が多いと常々思っていました
MVの世界観が僕にとって凄く好みな事もありますが、『Student Dance』のように聴いた時は印象に残らなかった曲が映像化されるととてつもない世界観を構築している事もありました
『黒い羊』は言わずもがなですね
MVの枠を超えて映像作品と呼べるほどの衝撃でした

今回の『偶然の答え』飛び抜けた表現はしていません
駅で、学校の屋上で、グラウンドで、特別な場所でもありません
それなのにそれが曲、ストーリー、映像と揃った時の没入感が凄かった

普通に良いと思っていた曲が、藤吉夏鈴さんの泣き顔と合わさるとこんなにも切なく苦しく響くのでしょうか
感情に押し潰されそうです

僕は好きな子の泣き顔が大好物だと前々から公言してきました
でもそれは好きな子が悲しむのが好きなのでは決してありません
今回の涙は僕の嗜好の許容量を超えましたね
心中察してあまりあるほど痛くもどかしい

色んな解釈があって当然ですが、少なくとも僕の中では今回のストーリーは一切報われていなく「元気でね」で全てが終わっています
この経験が次に活きるとか、他に良い人が見つかるよとかクソみたいな慰めも要りません
何一つ叶わず、最後一人でスペイン坂を歩いている
これがこのストーリーの結末です
この、どうしようもない、行き場もない、正解も無いストーリーが僕は堪らなく心に刺さります
何度観ても涙が滲みます

本当の話ではない
たかがMVの作り話
重々理解しています
僕が特に音楽に感情移入しすぎる体質な事も分かっています
良いじゃないですか
僕は藤吉夏鈴さんの感情を勝手にトレースしてボロボロ泣ける自分が嫌いじゃないです
これからも辛い痛い無理って言いながら観続けます

 

ちなみにストーリーの根幹となるジェンダーの話は僕はあまり踏み込めませんし踏み込みません
特に嫌悪感も無いので本人同士が良ければそれで良いスタンスです
愛に性別の壁はないとか他人に語れるほど崇高な意見は特に持ち合わせていませんが、恋愛は本人たち以外は部外者ですしね

僕は男性で恋愛対象は女性ですが、好きになった子の恋愛対象が同性の女性ならば、その恋は叶いませんね
でもそれはその子の恋愛対象が男性でも僕を好きになってくれなければ結局失恋するわけで
その子の恋愛対象がどちらにせよ結局結論は同じですね
そんなもんじゃないでしょうか

例えばもし友人が打ち明けてきたらそうですね

「好きに生きたら良いんじゃない?それで恋が叶って嬉しいのも振られて傷つくのも男女の差は無い」
って言いますかね

当事者からすればそんな簡単な話では決してないのでしょうけど、賛同者否定者どちらでもない、全て引っくるめて良くも悪くも人の数だけ考えがあるので、ただ悲観するのはもったいないと思います
世の中そんな捨てたもんじゃないですよ

 

最後にちょっと冷静に

僕は藤吉夏鈴さんが好きすぎるので今回のMV最高でしたが、ネットを見ていると必ずしもそうではないようです
フロントメンバー以外が推しの方からすれば明らかに映っている時間に偏りがある、藤吉夏鈴さんばかりフォーカスされ過ぎという不満が散見されました
言われなければ僕には気づけなかった部分ですね
そして今までも気づいていなかった問題です

僕は欅坂の世界観が好きだったのでMVに誰がどれだけ映っているかを気にしたことがありませんでした
平手友梨奈さんが圧倒的に映っているのはもちろん分かりますが、それは「僕」という主人公を演じているからであって、他のメンバーが映らないから不満と思ったこともありません
そして櫻坂になってからは3人センターとして所謂優遇されている状況なので

もし次のシングルで選抜漏れしたらMVに映る頻度は激減するのでしょう
その時どう思うのか
もちろん哀しいのは哀しいでしょうけど、MVの出来を凌駕するほどのインパクトを受けるのでしょうか
そうなってみないと分かりませんね
気になりつつ、そうなって欲しくない気持ちも当然あるのでなんともモヤモヤします